貧乏女優タイトル アンゲルスタイトル


「リア王」稽古日記

(from Kanazawa)

8月16日

今日は早起きして内灘まで泳ぎにいく。早起きといっても9じ半ころ。
起きて階下に降りていくと、岡井氏がせっせとおにぎりを握っている。まめだ。
10時半に橋本さんを車で拾って、5人で内灘までいくこと約45分。道が混んでいた。
ホンの少し波が荒かったが泳ぐのにはちょうどいい水温。最近映像に目覚めたらしい月原君はビデオを撮りまくっている。
この日の為に買ったのか、アウトドア用のテーブルやらパラソルやらを持ち込んで、ちょっとしたリゾート気分。
ひと泳ぎして、3時頃家にもどる。夕方までお昼寝タイム。7時から会議室で読み稽古。
明日の稽古は急きょお休みになり明日は一日フリー。
稽古が終わって、月原君の「飲み屋に行きたい」という切実な訴えを認めて、家の近くのジャズ屋さん「Joe House」に飲みに行く。
Food関係はお盆のせいか、出来るものがほとんどない。つくれるものを一通り出してもらう。
イタリア料理で味はなかなか、おいしい。泳いだせいか早く酔いがまわるようで、意外とおとなしく帰る。めずらしい。

8月17日

一日フリーの日。
金沢にきてからまだ一度も街をうろついたことはがなかったので、片町という繁華街にでもいこうかと思っていたが、
あまりの暑さにダウン。
結局出掛けたのは夕方で、百円ショップとレコード屋さんに入っただけで、外に出たら商店街のほとんどにシャッターが
下ろされていた。あらら・・・・。
きょうの夕食はそれぞれ自由というお達しだったのでおいしいものをと思いつつ、ラーメンで終わってしまった。一日は早い。

8月18日

今日の夕飯はハンバーグ

8月19日

今日は稽古はなし。19時開演の太虚<TAO>とアメリカの演劇集団のコラボレーションによる「Opium」という芝居を観る為だ。
場所はやはり、芸術村のドラマ工房。
始まってすぐ、看護婦役の役者がスローモーションで動いているなかで、演出家の鈴木絢士氏が、芝居のおおまかな筋書きや、
ストーリーを追いかけるより感じて欲しいというような旨を話し出す。
見終わって、もっとバラバラなものを想像していたが、まとめている印象が強かった。
終演後、外の水上ステージで<TAO>のメンバーと残った観客でフリートークをする。
話すことを聞いていると、鈴木氏とMakiko役をやった、わたなべあやこさんの話していることは、
私たちにとってはまともなことを話している。
失礼ながら、他の患者役のお二人(二人ともアメリカの演劇集団のメンバー)の話すことは、非常にクラシックな演劇観を
引きずっている印象をもった。
看護婦役でもある塩家なほさんがフリートークで通訳をしている姿は素敵で、いきいきとしていてとても好感がもてた。
今夜のメインはチンジャオロース

8月20日

昼から夕方まで、私は昨日からの続きで実験演劇Bのチケット製作。それはなんとかめどがつく。
今日の稽古場は事務所の二階にある和室。20畳ほどある。
立ち稽古ではないが、それぞれの役者が位置関係をつかむために台本を持って立ってみる。
動きまわらずに、あくまで読みを大切にする稽古。楽日の<TAO>の芝居を見ているアトムと萌さんが9時半頃出席。
私がやるエドマンドに対して、「明晰で健康的な理性」を求められる。
明日から2日ほど稽古が出来ないので、夜11時40分頃まで稽古する。
帰ってから、橋本さんも交えて5人でお好み焼きパーティー。もちろんシェフは月原君。
ビールをもうちょっと買っておけば良かった。

8月21日

ブレヒトの芝居小屋で「おしいれのぼうけん」という子どもの芝居を上演している。
それを見るためと、小道具その他、「リア王」で使えそうなものを借りるためもあって、東京にもどる。

8月23日

東京を朝10時半にでて、夕方金沢につく。7時から「エコライフ」で初めての立ち稽古。
この短期間でいきなりいいものがつくれるとは考えていない。
芝居というものが持つ粉飾をひきはがし、生身の役者の体が勝負。そんな簡単にできるものじゃない
あくまで実験演劇Aも実験演劇Bも過程を見てもらうつもりで、いる。それにしても、時間が、ない。
一幕までをとにかく最後まで通す。 

8月24日

片町の古着屋、無印良品なんかをまわって、衣装を探す。なかなか思い通りのものが見つからない。
無印良品の「くつろぎ靴」というのはおすすめです。
カンフーシューズとしてよく出回っているものより、底が柔らかくて歩きやすい。
稽古は「エコライフ」。2幕までをとにかく通す。稽古が終わってから、みんなでやきとり「大吉」。
市川、笹木、伊藤組は3人で一緒にアンゲルスに入ってきた昔からの友達。
去年の暮れにアンゲルスが上演した「マクベス」の稽古途中から参加。
一ヶ月の稽古をずっと見ていてみんなが変化していく姿がとても面白かったとか。
わたしはそのとき別の芝居の海外公演が入っていたため、そのワークショップに参加出来なかった。
とにかくこの三人は酒好きらしい。

8月25日

2時に家を出て、古着屋さんに出掛ける。
2件ほどよって、衣装を調達。基本は黒のゆったりめのズボンに素足でゴム底のぺったんこ靴をはく。
上半身はベストやらシャツやらを素肌の上にそのまま着るというもの。あくまで道化芝居。
2件まわって、だいたいの出演者の衣装はそろった。
古着屋さんも郊外にいくと、それなりに大きい店構えで、品揃えもなかなかですね。
わたしは個人的に「DOMON」のコートを5040円でゲットして、にこにこ。
そのあと「新人類人猿」の倉庫にいく。若山さん夫妻が必要な機材や小道具類を準備してくれている。
それらを車に積み込んで芸術村にいく。仕込みを6時からやって、7時から稽古。
ちょうど夕日が沈みきる直前で、30,31日はこんな空の色で始まるんだろうな。いい感じです。
水上ステージ、オープンスペースは通路であり、ロビーです。
通行人、そのほかのブースで催しものをやっている人たちが見学していきます。
30,31日は入場料無料です。
つまらなかったらさっさと帰ってしまうし、知らないでやってきた人たちでも、面白そうだったら見ていきます。
この「水上ステージ」は夜の9時までしか使えません。そのあとは「エコライフ」で12時まで稽古。
今日から久しぶりに萌さんと長野くんが復帰。昨日、長野くんはさぼったので平謝り。
「それこそ街頭演劇のように、道化芝居をする。
シェークスピアの「リア王」を演じて見せていながら自分たちの中身を話していく。
説明的な芝居はつまらない。でも自分たちの中身が十分に豊かであれば、それが説明的にならないものが出来るはず。
自分たちがこの芝居を通して何を見ようとしてるのか、少しずつでもはっきりさせていかなければ、説明的なだけのつまらないものになる。」
というような話を終わってからする。